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IKS COLLECTIONのこだわり

繊維の街「浜松」で生まれ、全国各地の繊維産地を結んで新しい着物文化の発信を目指す榎本のIKS COLLECTION。着回しが自由でメンテナンスも手軽なカジュアル着物のブランドとして、20代、30代を中心に幅広く浸透し始めています。IKS COLLECTIONの企画を担当する東海林、宇野の2名にブランド立ち上げの経緯などを聞きました。
日本が誇る「着物」をもっと多くの人に着ていただきたい。
東海林
着物愛好家の皆さんは全国に500万人以上いるといわれています。この皆さんがよく口にされるのは「欲しい着物がない」ということです。「欲しい着物」とは、何十万もする高価な着物ではなく、普段にも着られる手軽なもの。そういったカジュアルな着物を作って、もう一度、日本の民族衣装である着物を幅広い人たちに楽しんでもらおうと考えたのが、IKS COLLECTIONの始まりです。
宇野
洋服と同じように着てもらうためには、3つの課題を超える必要がありました。ひとつは値段が手軽なこと。2つ目はメンテナンスが簡単なこと、そして3つ目は自由に着回しができることです。この3つを満たす生地として着目したのがデニムです。IKS COLLECTIONは若者カジュアルの基本であるデニムをベースに企画したブランドです。
東海林
弊社のIKS COLLECTION以前にもデニムの着物を販売する企業はありました。でもそれはジーパン用の生地をそのまま転用したもの。粗くて色落ちがする生地では、着物に仕立てた時の着心地や色移りなどの心配があり、あまり売れませんでした。
宇野
それでも弊社は、デニムの着物はカジュアルな装いに必ずマッチすると考えて、着物にふさわしいデニム生地を作ろうと、糸やテキスタイル設計から新しく取り組み始めたのです。そして、たどり着いたのが、軽くて軟らかく、縫製のしやすいデニム生地です。たとえば生地の緯糸(よこいと)に綿ではなくナイロンを採用し、ストレッチ性を持たせたことで、身動きがしやすい生地にすることができました。
東海林
しかもデニムですのでご家庭で洗濯ができます。手洗いもしくは、ネットに入れて洗濯機の手洗いモード、洗い上がりに気になるシワにさっとアイロンをかけて、着物ハンガーで陰干しと、手入れが楽です。
宇野
IKS COLLECTIONのもう一つの特徴は、シチュエーションに合わせたコーディネート提案をしている点です。着物と帯とのコーディネートだけでなく、バッグやショール、コートなどとのコーディネート提案があれば、着物を着ることのハードルが下がります。場面に合った提案をしていけば、もっと多くの人に着ていただけると考えています。
東海林
着物を着たいというご希望を持った方は多いのですが、アンケートを取ってみると、「価格が高い」とか「着にくい」とか「小売店は敷居が高い」といった声が多く見られます。IKS COLLECTIONはこうした不満を解消する商品でもありますね。



洋服用の広幅生地を着物に転用、これで着物のバリエーションが広がりました。




宇野
先ほど糸の開発やテキスタイル設計から取り組んだという話をしましたが、弊社にはもともと洋服用の広幅(幅96㎝~156㎝)の生地を企画・製造する部門があり、40年以上の歴史があります。産元という産地の問屋と共同でオリジナルの生地を開発しており、ナイロンやポリウレタンを混ぜて機能性を高めるなどさまざまな取り組みをしています。このノウハウが、着やすくてメンテナンスがしやすい着物づくりに役立っているのです。
東海林
普通、着物は小幅といって幅約38㎝ほどの生地で作るのですが、これだと着物の背中側に必ず継ぎ目がきます。ところが広幅の生地を使うと、継ぎ目が必要ありませんので、この羽織のように見た目もすっきりしますし、縫製の手間も省けます。
宇野
着物の生地ができるまでには、織り、染、加工、縫製、刺繍などいろいろな工程があります。「先染め」といって、糸を染めてから織る方法や、織った後に毛羽立ちを抑えてストレッチ性を安定させる「樹脂加工」などもあり、最終的にどんな着物を作りたいかによって、製造方法を柔軟に変えています。これは、弊社が繊維の産地である浜松地方に本社を構えているからできることでもあります。
東海林
着物のデザインは1つのパターンしかありませんから、生地で差別化するしかありません。弊社は生地の企画段階から縫製後の加工まで製造工程の全般に目配りをして、絶えず新しいものを提案するよう努めています。
宇野
IKS COLLECTIONはシーズンごとに新作を発表していますが、1シーズンで10程度の新提案があります。カジュアル生地の定番であるジーンズの黒、紺を基本にカラーバリエーションやプリントあるいは刺繍の種類を増やしているほか、帯やじゅばんなどとのコーディネートを提案して、幅広い着物ファンに楽しんでいただけるようにしています。
東海林
コーディネート次第で、お茶やお花のお稽古やカジュアルなパーティーなどにも着られます。一枚でいろいろな場面で着回しができますので、着物を着ていただく機会が増えるのではと思います。
宇野
IKS COLLECTIONは全国小売店にて取り扱っています。お近くのショップで肌触りや風合いを確認していただければ幸いです。弊社のネットショップでも取り扱いしています。

参考

IKS COLLECTION 取り扱い店舗一覧

IKS COLLECTION ネットショップ

繊維の産地「浜松」

楽器やオートバイで有名な浜松市は、綿織物の産地という顔も持っています。織布、加工、染色などの繊維事業者が集積し、生地製造の厚いノウハウが培われています。この地で創業した榎本はこれからも日本のテキスタイルや着物文化の発展を支援してまいります。
Profile

東海林 政幸/榎本株式会社 ファッション事業部 取締役部長
和装とテキスタイルに40年以上関わってきた経験を背景に、お客様ニーズにあった物づくりを推進

宇野 正高/榎本株式会社 ファッション事業部 商品部長
20年以上にわたるテキスタイル企画経験を経て、和装営業部門で10年。洋服生地の良さを活かした新しい着物を提案

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